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商品のご案内<オンラインショップ>

御料紅

「細工紅(さいくべに)」とは、木版画(錦絵)に使用する絵の具用の紅です。紅花の花弁を絞り、色素を抽出して作ります。
紅屋にとって細工紅は、化粧紅(小町紅)に比べ品質の劣る、言うなれば下等品でした。ゾクを使い、赤色色素のみを精製・抽出した紅は口紅用に、一方、精製工程の少ない、やや黄色色素の残る紅は摺り物や彩画などの着色用、つまり絵の具に充てたのです。
細工紅を使用するにあたっては、通常、澱粉糊を添加します。用途が着色である場合、紅はそのままでは粘性を欠くため、適度な粘りをもたせるために澱粉糊を添加する必要があります。かつて紅屋では、その店ごとに葛粉や浮粉などを混ぜて糊を作り、細工紅に添加して売っていました。糊の添加量によって細工紅の売価が各種に分かれていたようです。
 

紅屋からすれば粗製の紅とはいえ、摺師にしてみれば細工紅は「金の如く」といわれた高価な絵の具であり、惜しみなく使える代物ではありませんでした。浮世絵は主版と数種類の色版によって制作されますが、色版のなかでもとくに紅版は親方が摺るものとされ、紅の摺り色によっては作品の印象が大きく変わってくる重要な色のひとつでした。また、濃い紅色を摺り出す際は、薄く溶いた細工紅を二度、三度と重ね摺りすることで表現したほど、摺師にとって細工紅は貴重な絵の具でした。
紅のほか、錦絵の赤色材には、水銀を焼いて製した「朱」(硫化水銀)、緑礬または鉄粉を焼いて作る「ベンガラ」(紅殻/鉄丹)、鉛に硫黄と硝石を加えて焼成した「丹」(酸化鉛)、そして江戸時代末期に舶載され、明治時代以降に多用された「洋紅」(コチニール)などがあります。朱や丹は紅と混ぜて使うことも多く、「絵の具の調合は摺り師の工夫あれども」(『真佐喜のかつら』青葱堂冬圃著・嘉永〜安政頃成立)といわれたように、作品ごとに絵師が望む赤色を作り、摺り上げていきました。
上:『捃拾帖』(東京大学総合図書館所蔵)より紅問屋 長岡久左衛門の引き札・文久2年(1862)
下:『東京買物独案内』明治27年(1894)刊(国立国会図書館所蔵)収載の紅問屋の広告
ともに取扱い商品として「細工紅」を明記。
 

錦絵に欠かせない絵の具でありながら、明治時代以降、洋紅の普及に伴い、細工紅という名さえ耳慣れぬものと化しました。事実、伊勢半本店においても、久しく細工紅作りは行われず、その製法を知る唯一の手がかりは、六代当主の残した「紅と浮粉を混ぜる」というわずかな記述のみ。このような状況下で、江戸時代の色を再現すべく、絵の具としての紅の製造を請われた先代紅匠(紅職人)が研究を重ね、幾度となく試摺りを行った末に完成させたのが、この細工紅です。現在、一部の文化財修復の場や、浮世絵版画の復刻などに使用されています。

摺り見本各種
左:二度摺り、細工紅と糊の配合比 6.5:3.5
中:三度摺り、細工紅のみ(粘性強)
右:三度摺り、細工紅のみ(粘性弱)
歌川国芳 画「達男気性競 金神長五郎」伊勢市版【復刻】・当館所蔵
2008年、北陸地方の旧家から360枚余の版木(「歌川派錦絵版木」国立歴史民俗博物館所蔵)が発見された。これを機に、国芳の版木の復刻が企画・実施され、江戸時代の彫りと摺りの技術、また絵の具について調査が行われた。本資料は、木版画家 立原位貫氏が彫り・摺りを手掛けたもので、細工紅が使用されている。
 
1.泥状の細工紅はそのままでは長期保存が効かないため、絵皿などに取り、
 乾燥させたのち、粉末にする。
2.摺制時には、粉末状の細工紅を酸液(烏梅を水に浸した液)で溶く。
 澱粉糊や膠を加えながら濃度を調整する。
3.版木に細工紅と糊をのせ、紙を当て、馬簾で摺る。細工紅と糊の割合は、
 摺り出す紅色の濃淡によって変える。
 

販売価格:¥12,000(税込¥12,960/送料込)
販売単位/10g(遮光性壜入り)
成分/カーサミン、サフラワーイエロー
※澱粉糊は添加しません。
品質保持期間:要冷蔵で約1週間。
※粉末加工した場合はこれに該当しません。

ご購入のご案内
こちらの商品は、お電話またはメールにてご注文を承っております。
完全受注生産となりますので、ご注文をいただいてからお届けまで3週間程度お時間を頂戴いたします。

【お問い合わせ・ご注文】
(株)伊勢半本店 本紅事業部
TEL:03-5774-0296(受付時間:土・日・祝日・年末年始を除く 9:30〜17:00)
E-mail:mail@isehan.co.jp