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廉価版板紅 製作リポート②

伊勢半本店では、紅ミュージアム特別展
「甦る化粧道具-板紅(2008/4/26~6/29開催)」にて、
栄えある一般投票一位に輝いた稲見なつえさんのディレクションのもと、
廉価版板紅を制作中です。
 
先日は漆芸家、稲見なつえさんのデザイン案をご覧にいれましたが
今回はボディをご紹介致します。
 
漆器というと木製のものが多いので、木地をイメージされる方も多いのでは
ないかと思いますが、紙や布を張り重ねて形成する乾漆(かんしつ)や
竹編みのボディを持つ籠胎(らんたい)漆器といったものもあります。
漆は塗料であり形成材ではないので、
器物の形を素材に委ねることになるのです。
 
今回、廉価版の板紅を制作するにあたっても、ボディの素材を何にするか
ということは大変頭を抱えた点でありました。
 
そして最終的に決定となったのが「銀胎」です。
 

 
シルバージュエリーをご専門にされているお店に、
板紅のためのケースを特別に作っていただきました。
 
アクセサリーのように美しいシルバーの小箱。
現在、輪島では稲見さんの手により、この銀胎板紅のボディ蓋面に
漆塗の加飾がなされています。
 
漆×銀の組み合わせは、あまり馴染みがないのではないかと思いますが
銀の輝きと、漆の漆黒、また金蒔絵や螺鈿の輝きは高級感を生み出します。
板紅としても安定感があり、携帯用の紅としては最適ではないかと思います。
 
発売は2009年春を予定しております。
是非お楽しみに。
 
2009年春 廉価版板紅を数量限定発売