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第4回「金継ぎ連続講座」~漆で繕うお気に入りの器~

「金継ぎ連続講座」~漆で繕うお気に入りの器~の最終回(第4回目)が6月22日(土)に開催されました。
今回は仕上げの「粉蒔き」の作業をしました。
 
まずは、前回黒色の呂色漆を塗った接着部分を、1000番の耐水ペーパーで水研ぎします。
磨き過ぎは厳禁で、光沢がある黒色が、ツヤ消しのグレーになるくらいが目安。
やり過ぎてしまうと、以前塗った麦漆などが出てきてしまうので要注意です。
 

 
水研ぎが終わったら、呂色漆が見えなくなる程度に、赤色の弁柄漆を筆で薄く塗ります。
この後金属粉を蒔く作業をしますが、弁柄漆の厚みが均一でないと、厚い部分により多くの金属粉が乗ってしまう(沈んでしまう)ので、厚みを均一にするのがポイントです。
 

 
そして、いよいよ仕上げの「粉蒔き」の作業です!
本講座では、金属粉として真鍮粉を使用しますが、金粉を希望の方には、先生が特別にご用意くださいました。
 

 
粉蒔きに使う「あしらい毛棒」に直接漆がつかないよう、まずは金属粉を接着部分の外側にのせ、掃き込むように蒔いていきます。
蒔いた後は、表面を「あしらい毛棒」でならします。
※画像は先生の説明の様子。
 

 
金属粉を蒔き、接着部分が弁柄漆の赤色から金色になる瞬間、参加者からは「わー、素敵」という声が。
今までの地道な作業へのご褒美のように、きれいな金継ぎが現れてきます。
 

 
欠けた部分も、きれいに金継ぎできました。
 

 
こちら、縦に真っ二つに割れてしまっていた大ぶりのマグカップ。
苦心されながらも、見事に修繕することができました。
 

 
元々あったかのように黒色に金継ぎが映えます。
 
参加者の方に感想をお聞きしたところ、「欠け」「割れ」「ヒビ割れ」のうち、「ヒビ割れ」の補修がいちばん難しかったという声がありました。
細い湯飲み茶碗などの場合、ヒビ割れが奥の方だと手が届きにくいですし、「欠け」や「割れ」と違い、接着しているという実感が薄いのも難しく感じた要因のひとつだったようです。
 

 
講座の最後に、先生から自宅に持ち帰った後の作業について説明がありました。
まず、湿度を70%程度に保ちながら漆を乾燥させます。
乾いたら、余分な金属粉や漆の汚れをメラミンスポンジ等で落とし、金継ぎをした部分はメノウで磨いて仕上げます(金粉の場合は必ず磨きますが、真鍮粉の場合はどちらでもOK)。
その後は、漆器に準じた扱いを心がければ、実際に使用することができます。
金継ぎで甦った器は、より一層、皆さんの「お気に入りの器」になったのではないでしょうか。
 
3回目の時に、先生から金継ぎの道具を購入できるお店のご紹介がありました。
参加者の中には、今後もご自身で金継ぎを続けていきたいという方が何名も。
講座が、その時限りのものでなく、継続的な学びのきっかけとなったことが大変嬉しいです。
 
4回の連続講座という長丁場でしたが、皆さんお疲れ様でした!
 
 
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